海南省で第6回中国消費博覧会が開催 新たな消費トレンドに注目

作者:TJCC日付:2026-06-01 09:40:56

20264月に海南省海口市にて第6回中国国際消費品博覧会が開催されました。今回の博覧会は「封関政策メリットの活用、開放の新たな未来図(中国語:用好封関紅利、共絵開放新図景)」をテーマに開催されましたが、全体状況を総括すると、主に下記のような特徴が見て取れます。

. 過去最高の規模及び国際化レベルを達成
今回の消費品博博会には、67の国と地域から3413ブランドが出展、そのうち海外出展品の割合が65%を占めた。国内外のバイヤーが6.5万人超、累計来場者数は34万人超に到達した。会期中は44回もの新製品発表・展示イベントが開催され、計277点の新製品が発表された。消費品博覧会では消費分野における世界の最新トレンド、イノベーション成果が一堂に展示された。

2. 封関政策によるメリットによって発揮される吸引力

①政策メリットが産業発展の原動力に
「ゼロ関税」「海南での加工付加価値が一定割合を超える場合の関税免除」等の優遇政策が、世界の企業を引き付ける要因となっている。例えば、タイのある企業グループではこれら政策を活用して海南でコーヒーの全産業チェーンを展開している。また、健康睡眠やエネルギー療法等に注力するカナダのハイテク企業も海南に進出し、コスト削減及びビジネスモデル革新のメリットを享受している。

②貿易・投資の自由化及び利便性のさらなる向上
202512月より封関運営が開始されたことで、より自由な貿易政策、より低い運営コスト、より便利な越境通路、より良いビジネス環境がもたらされおり、多くの企業がこれを機に、従来型の商業モデルから越境ECモデルへと転換しており、商談件数も大きく増加している。

③免税購入の質の向上
新たな免税政策の展開により、多くの免税対象商品が登場している。例えば、楽器等が初めて免税対象に組み入れられ、価格面の優位性が表れている。中国中免、王府井といった免税店経営企業も参画し「展示品を商品として販売可能」「免税品購入後そのまま持ち帰り可能」といった形式も実現している。これにより2026年第1四半期の海南の免税消費額は大幅に増加している。

3. 消費高度化に伴う生活消費・ハイテク消費・環境消費の新潮流

①テクノロジー・スマート消費への関心
VR体験、AIスマートグラス、スマートリング、介護ロボット、スマートホームデザイン等の製品がこれまで以上に注目を集めている。AI技術が、概念的な展示ではなく、具体的な生活サービスへ活用されるようになってきており、スマート化、デジタル化、没入型体験へと消費の変化が進んでいる傾向がみられる。

②健康・環境消費に集まる大きな注目
健康睡眠といった非薬物療法や、海外の革新的な医薬品・医療機器の展示から、健康に対する消費への関心の高まりが見て取れる。また、環境配慮ブランドの参加、博覧会期間のグリーン電力活用、「竹によるプラスチック代替」といった環境に配慮した博覧会の開催理念には、カーボンニュートラルでサスティナブルな方向性が表れている。

③「国潮」(中国伝統文化・現代文化の融合のトレンド)の海外展開という新たな流れ
今回初めて設置された「国潮海外展開館」では、陶磁器、シルク、東洋医薬、無形文化遺産に関連する文化的クリエイティブ商品、革新的製品が集中的に展示された。「優良な中国ブランド品」を世界展開するための重要なプラットフォームを構築することで、単なる「中国製造」ではなく「中国創造」への高度化が進められている。

4. 国内外企業の「双方向のマッチング」の促進

①効率的かつ精度の高い需要/供給マッチングの実施
今回の博覧会では、初めてオフラインのバイヤーサービスセンターが設置され、数多くの需要/供給マッチングイベントが実施された。

②出展企業から投資企業への転換
過去に出展した多くの企業が、その出展後に海南でプロジェクトを立ち上げたり、ファンドを設立したりしており、内容も単なる展示から本格的な投資への転換が進んでいる。今回同時に開催された「中国投資」をテーマに据えたグローバル産業誘致大会では、バイオ医薬、深海テクノロジーといった重点分野を中心に多額の契約が交わされた。

③双方向貿易の促進
この博覧会は、海外の優良商品が中国市場進出する際の最速ルートであると同時に、「中国スマート製造」が海外へ展開するための足掛かりとなっている。世界経済の回復が乏しいなか、博覧会は中国市場の潜在力、イノベーション活力、開放された環境を示す場となった。