【中国雑感コラム】日本の軍事力は?

作者:TJCC日付:2022-04-29 10:49:00

中国雑感コラム「日本の軍事力は?」

ロシアのウクライナ侵攻以降、世界の各国で軍事力への関心が高まり、日本でも強化しなければならないという議論が起きています。これまで日本は、他国の脅威に対峙しながらも、多くの人が「アメリカが守ってくれる」と思い、「戦争なんて起こるはずない」と考えていたことでしょう。今回のウクライナ問題の深刻化は「平和が当たり前」と思ってきた日本人にとって大きな衝撃ではないでしょうか。日本の「自衛隊」は憲法により外国への攻撃行為は行えませんが、国際法上は「軍隊」として扱われています。世界と日本、そして日本の近隣諸国の軍事力についてみてみました。

まず「軍事費」については、下表の通り最も多いのは「アメリカ」で、2位の「中国」を大きく引き離しています。「日本」は世界で第9位の軍事費を誇ります。GDP比でみると、日本政府は1%以下としていますが、実際は2021年度で1.24%のようです。アメリカは日本に対して2%以上を求めており、今後徐々に上がっていくものと思われます。

続いて「兵力数」について近隣諸国を比較すると、中国254万人、韓国61万人、日本26万人と、日本と比べて中国は9.7倍、韓国は2.3倍の兵力を保有しています。費用面で見ると日本は有数の軍事大国だといえそうですが、兵力では近隣諸国と比較して見劣りする部分もあります。

ウクライナ危機をきっかけに、より大きな軍事力を、という声が大きくなっており、国防予算を増やしていくという選択肢は、かなり現実的なものになってきています。しかし、国防費を増やすとなると、税金からとなるわけで、あらゆるものが値上がりし生活を圧迫している中、大きな負担となりそうです。(NT)

TJCCコンサルティンググループ 田辺尚裕